Windows XPのサポートがあと1年! (その1)
Windows XPのサポート切れ対策ですが、大雑把に分類すると以下の通りになります。
- PCを買い換える
- PCを使い続ける (他のOSへ移行)
- Windows XPからWindows 7/8へ移行する
- Windows XPから非Windows OSへ移行する
1. PCを買い換える
利点
- OS移行に伴う問題が最も少ない
欠点
- 直接的なコストが大きい。買い換える台数が増えるとシャレにならない
- Windows XP専用のソフトウェアが動作しない可能性がある
一番後腐れがない方法です。対象台数の少ない個人・零細企業向け。事務用途であれば高性能PCは不要なので、安いPCで十分でしょう。決算時期に買い換えると、法人向けセールや金利0キャンペーン等の施策が行われていて、比較的割安に済ませることができるのでオススメです。
Windows XP専用のソフトウェア等が動作しなくなる可能性はありますが、基本的に仕方が無いので割り切りが必要となります。しかし、ハードウェアを直接操作するアプリやInternet Explorer 6に依存するもの以外は案外動作します *1
*1 その場合、ウィンドウが半透明にならない等、見た目がおかしくなることがあります
Windows XPとの互換性を実現する「Windows XP Mode」 (@IT)
2. PCを使い続ける
2.1. Windows XPからWindows 7/8へ移行する
利点
- OSライセンス代のみで済むため、買い替えよりコストを抑えられる
欠点
- 初期~中期頃のWindows XP搭載PCでは動作しない、または快適に動作しない可能性がある
- Windows XP専用のソフトウェアが動作しない可能性がある
Windows XPが発売された2001年頃のパソコンはCPUクロックが1GHz前後、メモリも512MB前後の性能であり、この程度の性能でWindows 7/8をまともに動作させることは厳しいと言わざる得ません。
因みにWindows 7/8のシステム要件(最低でも必要な性能)は以下の通りです。
上記の条件では最低限の動作しかできない為、CPUは2GHz、メモリは2GBは欲しいところです。一般向けPCが上記性能を満たすようになった時期が2007~2008年頃の為、これ以後に購入したPCならばOSのみのアップグレードを検討する価値はあると思います。
但し、この時期には既にWindows Vistaが発売されているので、Windows XPが搭載されているPCは法人向け等に限られると思われます。Windows XP専用ソフトウェアについては前述同様です。
2.2. Windows XPから非Windows OSへ移行する(Linux)
利点
- 移行先にもよるが、基本的にOSライセンス代が不要
欠点
- Windows用ソフトウェアは動作しない
- 操作性等、Windowsと異なる部分が多く、間接コストがかさむ可能性がある
巷によく聞く「第3の選択肢」です。OSライセンス代が不要な点はよいのですが、基本的にWindowsのソフトウェア資産を放棄することになります。中規模以上で、既に業務の大半をWeb(ブラウザ)上で行える組織であれば検討の価値が大きい選択肢です。
しかし、現実にはExcelやWord等のMicrosoft Office製品(以下、MS Office)を使用、あるいは併用している組織が大半だと思います。幸い、Ubuntuや他のLinuxにはLibre Officeに代表される無料のOffice製品が付属されているのですが、MS Officeとは機能や操作が異なる為、MS Officeを使いこなしている人程、移行が苦痛となります。
正直、Excelで大量のマクロを駆使する、AccessやSQL Serverと連携させる、等の使い方をしている方にはオススメできません。Officeを使用する業務では、MS Officeでしか実現できない過程を見直す必要に迫られます。罫線の種別等、細部については割り切りも必要になるでしょう。
また、外部の助力を得る場合もLinuxエンジニアの方がWindowsエンジニアより高コストになりがちなので、注意が必要です。OSライセンス代以外の間接コストは、多くの方の想像より高く付く、と考えておくべきでしょう。
以下はLinux移行関連の代表的な事例情報です。
● 会津若松市 (ICT)
よく引き合いに出される、国内の代表的事例です。
● 箕面市が中古パソコン500台をLinuxで再生利用へ,サポーター企業を募集 (ITpro)
大阪府 箕面市の事例です。
● 独外務省、使用OSをLinuxからWindowsに戻す (スラッシュドット)
ドイツですが、LinuxからWindowsへ戻した事例です
長くなってしまったので、続きはその3へ
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